※映画レビューにネタバレは含まれません。万が一ネタバレを書く場合は必ず直前に注意を促します。
公開当時、映画館で観たかったのに全く時間が合わず、気が付いたら公開が終了していた本作。
コロナ自粛が始まった当初、配信サービスでやっと観ることが出来ました。
サーチの基本情報
邦題/原題 | search サーチ/searching |
公開(日本)/製作国 | 2018年(2018年10月26日)/アメリカ |
上映時間/映画区分 | 102分/G |
監督 | アニーシュ・チャガンティ |
脚本 | アニーシュ・チャガンティ セヴ・オハニアン |
出演者 | ジョン・チョー デブラ・メッシング ミシェル・ラー |
サーチのあらすじ
ある日、デビッド(ジョン・チョー)の16歳の娘マーゴットが突然姿を消す。行方不明事件として捜査が行われるが、家出なのか誘拐なのか不明のまま37時間が経過する。娘の生存を信じるデビッドは、マーゴットのパソコンでInstagramなどのSNSにログインする。そこで彼が見たのは、自分が知らなかった娘の一面だった。
引用…シネマトゥデイ
サーチの感想
自分の子供の事、親の事、兄弟の事…。
聞かれて答えられるのはどの程度だろうか?
家族であってもプライバシーは重要だし、かといって悩み、困っている時に助けられないのは一緒に仲良く暮らしている家族としては残念だ。
“家族”にも色々あると思うが、出来る事なら……。
タイミングの問題とはいえ、これほどまで映画館でその時に観る事が出来なかった事を後悔した映画はそう多くない。
それ程、本作は面白かった。
とにかく、最後までがあっという間だった。
本作は最初に映画が始まってから終わるまで、全てのシーンがPC内で行われる。=画面はPCのデスクトップをずっと映し続けているのだ。
その中で事件が起きるわけだが、もうこの時点で『最初から最後までPC…?どうやって…?』と興味津々。
そしてそれは開始30分もすれば『なるほど、こういう事か』と納得する事になるのだが、それが出来てしまうなんて現代社会とインターネットの繋がりと必要性について、ここまで人々の暮らしの全てに介入してくる程になったのかと少し眉間にしわが寄る…。
この映画は行方不明モノなので、父親がいなくなった娘を探すというのが話しのメインなのだが、あらゆる要素で謎と伏線を散りばめていく。
そして観ている人間がどんどん気になって映画に引き込まれていったところに、予想外の展開も待っている。
「もしかして…」と思ったものが裏切られたり、「これ絶対そうだ!」と思った事が違ったり、その逆もあったり。
あまり普段映画を観ながら予想を立てない私が色々考えながら観てしまった。
そして良い塩梅で裏切ってくれた。
タイトルを『あなたの知らない、家族のこと』としたのは、あらすじにもある通り父親が娘を捜索するに当たって、知らない娘の一面に次々と直面するからだ。
それは娘の交友関係から娘の隠している気持ち、娘の好きな場所まで諸々ある。
この事をどう捉えるかは価値観によって変わってくると思うが、どの様な答えにいきついたとしても、考えさせられることは間違いない。
加えて、人間とはなんと勝手な生き物なのか。
と思わせる様な娘の友人たちの言動も描かれるので、そういう意味では現代社会の若者がSNSなどの普及によって希薄な人間関係しか構築出来なくなっている、という社会問題と、元来持ち合わせている人間の心理が両方描かれていて面白い。(もちろんみんながみんな希薄な人間関係しか構築出来ないとは思わないし、大人もSNSはやる。)
ちょっとツッコミを入れたくなる様なご都合的な展開も感じたが、充分楽しめて満足いく作品だと思う。
グロいシーンや怖いシーンは無いので、楽しくみんなで観る事も出来る作品だが、お話ししたように、家族について考えさせられる部分があるので、家族と観る時は少し気遣いが必要かもしれない。
特に、父が娘と観る場合は。
サーチのBD/DVD販売とネット配信
BD/DVDは2019年9月4日発売
レンタルは2019年3月より開始
ネット配信も開始している様です。
Amazonプライムビデオ
itunes
Google Play
Playstation Video
Rakuten TV
TSUTAYA TV
Videoマーケット
ひかりTV
U-NEXT
※配信状況は変わる可能性があります。