傘と私の関係について書いたことがある。
どんなに頑張っても私は傘を忘れるし、紛失する。
もはや傘の呪いだ。
そんな傘が別の意味で呪い(?)をかけてきたことがある。
それは、天気予報を勘違いして傘を持って家を出てしまったが、実際は快晴でこの後ずっと傘不要なんだろうなぁという1日のことだ。
その日、私はボーイフレンドとデートをしていた。
(彼氏、と書かないところが良いでしょ。)
私と傘の関係を良く知っている彼。
傘を持っている私を見て「なんで傘を」という表情だった。
1日色々な場所に出かけているうちに、ちょっとずつ私は思うようになった。
「傘、邪魔だな………。」
そして続けて私は社会人としてあるまじきことを考えるのである。
「傘、わざと忘れられないかな……。」
お、お怒りはごもっとも。
見つけた人の処理や、その場所を管理している人の面倒などを考えると最低の考えだ。
だがしかし、その時私は思ってしまったのだ「忘れてしまいたい。」「今日に限っては、忘れてしまいたい。」と。
なので、そこからの私は【傘をなるべく忘れて移動する】という事をその日の裏ミッションとした。
だがしかし、神はそんな私を許さなかった。
「傘、忘れてるよ。」
ランチの後彼が私に傘を渡す。
「ありがとう(にっこり)」
くそっ…傘に気が付いてしまったか。←
某施設の中で、店員さんが笑顔で私に言う。
「お客様、傘をお忘れですよ。」
「あ…!本当だ!!ありがとうございます~~~!!!」
ありがとう…店員さん、ありがとう…(涙)
暫くして「傘…って、邪魔だよね…。」とつぶやく私。
この辺から彼は私が本当は傘を忘れたがってる事に気が付いていたかもしれない。
夜ごはんを食べた後、店を出る私に何も言わずに傘を渡す彼。
じゃぁ、ずっと持っててくれればい(略
そして私の中で最も忘れて来れそうな場所に気が付く。
その日はお泊りデート。
これは、お泊りした場所に忘れてきてしまおう…しめしめ。
私の中の散々傘の呪いにやられ続けた悪魔がほくそ笑む。
そして翌日、部屋の扉を閉めた後に彼が言う
「あ、傘忘れてんじゃん!!」
ガチャ
傘を取る彼。
「はい。」傘を渡してくれる彼。
「うん、ありがとう。」
なんか、アンタ、しっかりしてんなあ!!!!!!!
そんなわけで、その後も結局傘は私に忘れられることはなく、一度も使われることがないまま自宅まで持ち帰られるのである。